「音楽の贈り物」が開演。ナビゲ―ター役の西村さんの登場です。ピアノとバイオリンの歴史、楽器の基本的な構造を分かりやすく解説しています。実際にストラディバリや西村さんのバイオリンにも使われているイタリア産のスプルース材が登場し、お客様は手に取って感触を確かめている様子。
間もなく演奏がスタート。ヴィヴァルディのコンチェルトグロッソは壮大でシリアスな性格を持ち合わせた、イタリアバロックの傑作です。冒頭だけに、会場に漂う張りつめた緊張感。ドラマティックな1楽章。甘美な2楽章。疾風のごとく駆け抜ける3楽章。エネルギッシュでスリリングな演奏でした。
続いて、モーツァルトのソナタ KV.521。この日一番の大曲といっていいでしょう。スクール講師の息の合った連弾です。その後は、ロマン派、ポピュラーの名曲の数々。お客様もすっかりリラックスしているようで、会場は温かい雰囲気に包まれていきました。アレクサンドル先生がバイオリンを高くかかげて西村さんの楽器を賞賛しています。名器から生まれた名演。