講師向けのスキルアップ講座。外部の先生方をお招きして初めての試みでしたから、喋りも少し緊張しましたが、何とか終えました。
自分の中で話す内容はまとまっていたはずが、いざ聞き手に伝えられるように、論点をまとめ始めると意外と難しいことが判明します。昨日の夜中までレジュメと譜例の編集に追われることに。講座の内容は、ドイツ語圏で幅広く使用されている伝統的な教本「DIE RUSSISCHEKLAVIERSCHULE 1」の収録曲を分析して、ヨーロッパのピアノ教育の理念やメソッドについて学ぼう、というもの。私がレッスンを行う上で大切にしているポイントはヨーロッパの音楽教育に由来している所が多く、日本でも紹介したいと常々考えていたのです。ヨーロッパの音楽教育はアメリカや日本とは対照的な立場をとっていると思います。その教育の柱は音楽性と技術の両立です。
「幼い子供が弾く易しいメロディーも、音楽的に弾かれるべきである。
そのためには、どうレッスンしたらいいだろう?」
この最初の問いに対して、教本を分析しながら解説しました。「良さは理解できるけれど、幅広く導入するには難しそう」「先生の技量が試される」「思い当たる生徒さんがいるので、試してみたい」など、感想は様々。私にとっても、いい勉強会になりました。